用語集

ライトニングネットワーク

ライトニングネットワーク(英: Lightning Network)とは、ブロックチェーンの外で取引を行うオフチェーン取引によってビットコインの送金速度の向上や少額決済(マイクロペイメント)に対応した安価な送金手数料を実現するために考案された送金方法です。

ペイメントチャネル

ライトニングネットワークでは、二者間でオフチェーン取引を行うペイメントチャネルという仕組みが利用されています。ペイメントチャネルは、複数の秘密鍵でビットコインを管理するマルチシグという技術を利用することでオフチェーン取引を可能にしています。

例えば、 A さんと B さんがそれぞれの秘密鍵でお互いに 5 BTC ずつ、計 10 BTC を二人で管理するペイメントチャネルを立ち上げます。 A さんが 3 BTC を B さんに送金する場合、 5 BTC ずつある両者のビットコインの所有権が、 A さん 2 BTC 、 B さん 8 BTC に変更されることでビットコインの送金が完了します。この変更には管理権限をもつ二人の同意が必要で、どちらか一方が取引を拒否することもできます。同様の取引は二人の間で何回でも行うことができ、最終的にペイメントチャネルを閉じると最後に決められた分配比率のみがブロックチェーン上に記録されます。

つまりペイメントチャネルを利用した複数回の取引はブロックチェーン上に記録されないため、その分送金時間と手数料を節約することができます。

ライトニングネットワークの仕組み

ペイメントチャネルを利用したオフチェーン取引では送金速度と手数料に大幅な改善が見込めますが、新たな相手と取引を行う毎にペイメントチャネルを立ち上げる必要があるため(二者間のみの取引に限定されるため)、効率が悪く有用な送金手段として普及するのは難しいと言われています。

そこで、既存のペイメントチャネルをつなぎ合わせることで、新規にペイメントチャネルを立ち上げることなく、新たな相手とオフチェーン取引を行うことができるライトニングネットワークが考案されました。

例えば、共通のペイメントチャネルを持たない A さんと C さんが取引を行う場合、 A さん C さんそれぞれとペイメントチャネルをもつ B さんを介して取引を行うことができるようになります。

この際、仲介者の B さんが一時的に資金を預かるため持ち逃げのリスクが発生しますが、これを暗号技術によって解決することで信用のない相手との取引を可能にしています。

このように複数のペイメントチャネルがネットワークを形成することで仮想通貨暗号資産)は瞬時に送金され、また、手数料をほぼ 0 に近い水準に抑えることができます。

将来性

ライトニングネットワークによって取引にかかる速度と費用が改善されると、 1 円に満たない額の暗号資産を取引するマイクロペイメントが可能になると言われています。

これにより取引の幅が広がる可能性があり、これまでになかった新たな商品やサービスが生み出されることも考えられています。