用語集

DApps

DApps とは、 decentralized applications の略称で、日本語では分散型アプリケーションと言われています。DApps はブロックチェーンを用いたサービスやゲームを提供するアプリの総称で、その特徴は以下の4つに分類することができます。

1. アプリの仕組みが公開されているオープンソースであり、ブロックチェーンのテクノロジーを使用していること

2. アプリをコントロールする中央管理者は存在せず、分散管理されていること

3. 自由に価値の交換を行うことのできるトークンの発行と、アプリ内にそのトークンの受け渡しを行う仕組みを作ることで、自動的にオペレーションが実行されること

4. アプリのアップデートのためにユーザーが合意形成を行う仕組みがあること

DApps の基本概念はビットコインによって形作られました。

DApps では、誰がどれくらいの金額を所有しているかを正確に記録したり、正確な送付先を書き込むことでお金を送りたい相手に正確に送金するサービスを提供します。そしてこれらのサービスはアプリ内部のトークン(ビットコイン等)の受け渡しによって自動的に行われます。

具体的には、アプリ利用者が送金手数料を支払い、ビットコインの記録作業に参加しているマイナーが送金手数料を受け取ります。また、これらの機能を改善して利便性を高めたい場合は、アプリの参加者同士が納得のいく解決策を目指した合意形成を行うことが可能です。

このような仕組みはブロックチェーンによって支えられ、そこに中央管理者は存在せず、複数の人々がアプリを分散管理することによって秩序が保たれています。

とりわけイーサリアムは、ビットコインが金融サービスを提供したことと同じようにように、金融以外のサービスにも DApps を利用できるのではないかという発想のもと、容易に DApps を開発できるプラットフォームの提供を行っています。

イーサリアムが提供する開発環境は多様なアイディアを DApps に落とし込むことを可能にし、これまでに数多くの DApps がイーサリアム上で開発・運用されてきました。

2019 年 9 月時点では、ブロックチェーンの特性を活かして、複製のできない唯一無二のアイテムを所有したり仮想空間の土地を売買することで実際に暗号資産(仮想通貨)を稼げるゲームや、利用していないコンピュータの計算能力やストレージを個人間で貸し借りできるサービスを提供する DApps などが開発されています。

このように DApps は、仮想空間の所有権や著作権を明確にしたり、社会全体の資源を最適化するシェアリングエコノミーの概念を具体的な解決策として提供できる可能性を秘めているといえます。