リップル(XRP)
リップル(XRP)は、テクノロジー企業「リップル」の金融機関向け国際送金ソリューション RippleNet で利用されている仮想通貨です。発行上限数量は 1,000 億 XRP で、既にすべて発行済みであるため、ビットコインなどのマイニングのような新規生成の仕組みはありません。
RippleNet は、複数のブロックチェーンや決済ネットワークを接続可能な技術 Interledger Protocol(略称: ILP)を基盤とする、On-demand Liquidity(略称: ODL 。旧名: xRapid)が中心となっています。国際送金の際は、例えば日本円など法定通貨を XRP に変換し、独自ブロックチェーン XRP Ledger を介して宛先国に即座に送付、さらに宛先側で XRP をドルなどの通貨に戻し受取人に転送します。いわば XRP は、異なる通貨を橋渡しするブリッジ通貨となっているといわれています。
また、 RippleNet に参加した銀行や決済サービス事業者は、0.001 ドル程度の取引手数料で約 3.6 秒という速さで国際送金を行えるといわれています。24 時間 365 日利用可能で、毎秒 1500 件の取引を処理できるとされています。
この高速な送金には、独自のコンセンサスアルゴリズム XRP Ledger Consensus Protocol(略称: XRP LCP)が貢献しています。XRP LCP では、取引の承認を行うバリデーター(英: Validator)という存在が検証を行い、正当と判断すると合意形成されたものと見なされます。マイニングのような複雑な計算が必要ないため高速に処理可能です。